ピラティスの歴史・メリット
ピラティスとは?

ピラティスとはドイツ人のJoseoh Huberts Pilates(ジョセフ フーベルト ピラティス)が提唱した「Contrology(コントロロジー)」を基礎としたエクササイズです。
エクササイズと一言では語りつくせないほど概念や基本原則が体系化され、機能改善のためのメソッドや多くのムーブメント(動き)があります。Pilates氏の死後、弟子たちが尽力し全世界に「ピラティス」を広めていきました。日本には約20年前ほどに伝えられたと言われています。
ピラティスの歴史

Pilates氏は幼少期から喘息、くる病などで苦しめられていた身体を克服するため、様々なスポーツや運動学を学びます。また、第一次世界大戦下、抑留された負傷兵に護身術やリハビリ法を教えていました。逸話として1918年の世界的なインフルエンザ大流行により多くの死者が出る中、彼の指導を受けていた仲間は1人も亡くなることはなかったとの事です。
これらの体験こそがピラティスの原型である「コントロロジー」誕生のきっかけとなりました。「コントロール(control)」する「学問(-logy)」という造語は彼が生み出したもので、ピラティスというエクササイズ名は2000年に登録商標が取り消され、全米で一気に広まっていきました。
セレブが行うもの?

これは大きな誤解です。ドイツからニューヨークに拠点を移したPilates氏は「ケガの回復とパフォーマンス向上に良いメソッドがある」とダンサーを中心に噂が広まっていきました。その他、俳優、ミュージシャン、アスリート、アーティスト、医師、上流階級の人々など様々な職業の方々に注目されていきます。拠点としたビルにダンススタジオ、リハーサルスタジオがあったため、特にダンサーから支持されていたようです。
俳優、ミュージシャンなど世界的に有名な人物もライフスタイルにピラティスを取り入れた姿はセレブの方々の目に留まり、SNSを中心に全世界に発信しました。結果的に「セレブのエクササイズ」と誤解されているようです。
安全なエクササイズ

「若くて運動が得意な人向けでしょ?」と尋ねられますが、これも大きな誤解です。
ピラティスのムーブメントは仰向け、うつ伏せなどの運動がとても多いです。この理由は「安全」だからです。寝たきり状態の負傷兵でも安全にリハビリを続け、ケガを回復させていました。高齢者の方にも安心して頂けるメソッド、ムーブメントがたくさんあります。
対象者は「全員」です。性別、年齢、運動歴などであきらめる必要はありません!運動が苦手な人ほど続けることで、動きやすさを実感すると考えています。超高齢化社会の今、なるべく医療費をかけずに健康的な毎日を送るためにピラティスを続けましょう!!
身体機能の活性化
ピラティスのメリット

- 心肺系、循環器系の強化
- 自律神経のバランス調整
- 集中力アップ
- 体幹の強化で腰椎椎間板の負担軽減
- 脊椎を柔軟にコントロール
- エネルギー代謝アップ
- 様々な姿勢改善(猫背、反り腰など)
メリットを挙げだすとキリがないほどあります。継続することで、瘦せやすい身体になったり、自律神経の調整などうれしい効果が多くあります!ただ本質としては全身の身体機能の促進であり「機能改善」を目的とします。体幹を安定させ脊椎を分節的に動かし、重力に負けない姿勢を作り、そしていつまでも動きやすい体を手に入れるのです。
ピラティスの注意事項
持病がある方、またはそれに近い方は注意が必要です。下記は注意の必要な代表的な疾患と禁忌事項です。
※必ず掛かりつけ医にご相談してください。
脊柱管狭窄症
- 脊柱の伸展
高血圧
- 努責(呼吸を止めて力むこと)
- 収縮期血圧が180mmHG以上の場合は特に注意を要し、200mmHG以上の場合は控える
緑内障
- 頭部の下垂による眼圧の亢進
- 努責
逆流性食道炎
- 頭部が下、腹部が上になるような姿勢
骨粗鬆(しょう)症
- 脊柱の過度な屈曲(Cカーブ)