反り腰と整体
セルフチェック
心当たりがある方、要注意!!
- 「気をつけ」は良い姿勢と思っている
- 腹筋が一回もできない
- ポッコリお腹だ
- 身体は固いほうだ
- 呼吸が浅いと思う
- どう運動すればよいか分からない
反り腰になる原因

いつも姿勢は気をつけているのに…

お腹が出てきたのも反り腰のせいかな…

間違った姿勢や座り方は反り腰の原因になるよ!
反り腰の主な原因?
- 間違った姿勢を続けている
- バレエなどで腰を反らせていた
- 腹筋が弱い
- お産を経験している
- 腰を反らせて椅子に座る

反り腰は脊柱起立筋が過緊張して、腹筋が弱いため「腰椎の過度な前弯+骨盤の過前傾」の状態が常に起こっています。さらに、太ももの前側の筋肉(腸腰筋・大腿四頭筋)も固くなっている場合もあるので、ストレッチをすると痛みが出ます。
基本的には腰の痛みですが、背部痛(背中の痛み)、お尻からの痛み(仙腸関節痛)などが出る場合もあります。これらは背骨のバランスが崩れ、骨盤の位置が乱れたため全身の筋肉の負担が増えて色々なところに痛みが出ると考えられます。

「反り腰座り(坐位)」もそり腰と骨盤前傾を強めます。もちろん腰痛の原因にもなります。何気ない日常の習慣で少しずつ姿勢は乱れていきます。
気をつけは正しくない?
「姿勢を正して!」と急に言われたら、あなたはどんな姿勢をとりますか?
私は、学校で教わった「気をつけ」(胸を突き出して背中から腰を反った姿勢)が「正しい姿勢」と思い込んでいました。この間違った思い込みは長い時間をかけて私の姿勢を乱していきました。結果として反り腰になりました。
私たちは学校教育で「気をつけ」を教わります。体育の授業、式典などでは必ず指導されますね。当然ビジネスシーンでも正しい姿勢として認知されています。この気をつけ、本当は姿勢を乱す要因の1つです。
気をつけのルーツは【軍隊・警察】であり、立位の基本姿勢です。
気をつけ(きをつけ、英:attention)は直立不動となる人体の姿勢のこと、及びその姿勢を命ずる号令の一種である。
「気をつけ」は各国の軍隊、準軍事組織、警察の基本教練科目に必ず取り入れられている姿勢、号令である。さらに、マーチングバンド、応援団、ボーイスカウト、日本の学校教育などでは、一般市民の教育やしきたりとしても取り入れられている。そのため、近代以降は「気をつけ」は目上の人物への敬意や集団の規律を表す世界共通のボディーランゲージとなっている。
「気をつけ」の姿勢をとるには以下のように身体を動かす。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』https://ja.wikipedia.org/wiki/気をつけ
- 両足の踵をつける
- つま先を少し開く
- 両膝をつけて伸ばす
- 腰を伸ばす
- 胸を張る
- あごを引く
- 口を閉じる
- 真っ直ぐ前を見る
- 肘を伸ばす
- 手は真っ直ぐに伸ばし、中指がズボンの線に沿うようにする。
- なお、自衛官の場合は握りこぶしを作る。
ポイントは2つ。【④腰を伸ばす】【⑤胸を張る】 です。
結果的に腰を反らせ、胸を突き出した姿勢=「骨盤前傾」を作り出します。
私たちが学校教育で教わり、当たり前のように繰り返し行っていた「気をつけ」は反り腰になりやすいのです。
なぜ病院では変わらなかった?
病院では、まずレントゲン検査で骨盤、腰椎の骨を撮影して判断されます。一般的に上前腸骨棘と恥骨結節が矢状面上で一致することと、骨盤の傾きが正常と言われています。そのため、上前腸骨棘が恥骨結節よりも前方にあると「骨盤前傾」となります。反対に、上前腸骨棘が恥骨結節よりも後方にあると「骨盤後傾」となります。
痛みがある場合、湿布や痛み止めの処方が考えられます。その他、腰椎コルセットやブロック注射を提案されることもあります。もちろん、一定の効果は見込めると思います。湿布や痛み止め、ブロック注射で痛みのコントロールをしますし、腰椎コルセットで腹圧を高めることは腰椎を安定化させる効果があります。しかし、痛みの緩和がメインで「根本的な解決」にはなかなか至らないのも現状です。
当院でできること
姿勢チェック
壁に後頭部・肩甲骨・お尻をつけたまま、腰の隙間に片手を差し込んで左右に動かします。手がスルスル動きますか?
- 手のひら「まっすぐ」で動かない → 骨盤後傾
- 手のひら「かぎ爪」で動かない → 正常
- 手を「グー」でもスルスル動く → 反り腰(骨盤前傾)
反り腰と整体
脊柱起立筋をメインに筋肉の緊張をチェックします。脊柱起立筋は腸肋筋、最長筋、棘筋などの集まりで背骨に沿って姿勢を保持する重要な筋肉です。

脊柱起立筋を強く使うと腰が反り痛みが出てしまいます。また、脊柱起立筋は骨盤(仙骨)まで繋がっているので筋肉の力で骨盤が前に傾きます(骨盤前傾)。
また、太ももの前側の筋肉(腸腰筋・大腿四頭筋)の固さがあるのか、ストレッチをして判定します。この筋群は緊張により腰椎を前弯させる作用があるので、緩ませる必要があります。

反り腰とピラティス

やっぱり腹筋をやらないとダメ?

まずはピラティス呼吸で腹圧をUPしましょう!
呼吸で腹筋を活性化させます
クランチなどの腹筋エクササイズも一定の効果がありますが、まずは呼吸で腹筋を活性化させます。
ピラティス基本ムーブメントに「Brething(ブリージング)」があります。
胸式呼吸がカギとなります。
息を吸う時、肋骨の隙間を広げるように胸を膨らませます。
息を吐く時、息を吐ききりお腹を薄くぺったんこにします。
簡単に説明するとこのような呼吸法になります。※実践ではもっと詳しくご指導いたします
まずは姿勢を見直しましょう
- 頭頂は天井に向かって「高く伸びる」イメージ
- 肩甲骨を下制(かせい)し、僧帽筋下部を使う意識する
- お腹は軽く引き込み、体幹を安定させる
ピラティスのムーブメント
- Breathig(ブリージング)
- Pelvic Articulation(ペルビック・アーティキュレーション)
- Cat(キャット)
- Hip Escalator(ヒップ・エスカレーター)
- Head Roll-up(ヘッド・ロールアップ)
ピラティスのメリット
- 体幹の安定と強化ができる
- 疲れにくい体になる
- パフォーマンスの向上
- 集中力のアップ
- 腰椎椎間板の負担を軽減できる
- 心肺系、循環器系の機能強化
- 内臓、神経、脳など全身の活性化
- 転倒やケガのリスクを軽減
- 骨盤底筋群の強化(女性は特に重要)
ピラティスの注意事項
持病がある方、またはそれに近い方は注意が必要です。下記は注意の必要な代表的な疾患と禁忌事項です。
※必ず掛かりつけ医にご相談してください。
脊柱管狭窄症
- 脊柱の伸展
高血圧
- 努責(呼吸を止めて力むこと)
- 収縮期血圧が180mmHG以上の場合は特に注意を要し、200mmHG以上の場合は控える
緑内障
- 頭部の下垂による眼圧の亢進
- 努責
逆流性食道炎
- 頭部が下、腹部が上になるような姿勢
骨粗鬆(しょう)症
- 脊柱の過度な屈曲(Cカーブ)
通院の目安

どれくらいのペースで通えばいいのかな?

「週1回のペース」が通院の目安です!
「悪い姿勢」から「正しい姿勢」を覚えるのに3か月はかかると言われています。今ままで覚えてしまった習慣を正し【脳に勉強してもらいます】。
年齢、職業歴、習慣など「掛けてきた時間が長いほど」姿勢を正すには多くの時間が掛かります。

通院ペースは症状が落ち着くまでは週1回を10回目安に通院しましょう。その後10日に1回で大体の方は症状が改善されます。
さらにメンテナンスで月に1回のペースで通っていただくと再発予防になるので、おすすめします。

